毒親育ちのもぐもぐ育児日記

80年生まれ、毒親育ち。ちょっぴりネガティブで時々無駄に強気な女が母になりました。

身内が癌の末期で余命宣告をされたときに気をつけておきたいこと

最近、知り合いの方が2名ほど癌でなくなったり、24時間テレビがあったりで癌について考えること。というか、思い出すことが非常に多いです。

私は、1年半ほど前に母親を癌でなくしました。

子宮体癌(ステージⅡ~Ⅲ)を発見され、子宮全摘出、4回ほどの抗がん剤治療を経て、「大丈夫でしょう、定期的に検診に来て下さい」と言われた1年半後くらいに再発。

お腹に腹水が溜まったことによって再発が判明し、お腹の腹膜に癌が細かく転移する腹膜播種だと診断されました。他にも怪しい箇所がチラホラ。腰の痛みも訴えており、医師からは「余命半年ほどでしょう」と余命宣告されました。

癌の余命宣告に振り回されてはいけない

半年の余命宣告を受けて、私は仕事を辞めました。ハードな仕事だったので、仕事と介護の両立が難しかったこと、同時期に入籍をしたので結婚生活と仕事の両立も難しそうだなと思っていたこと、加えてうちは父親が既に他界していて親戚づきあいも希薄だったことから、母にしっかり付き添う人がいないことが理由です。

半年の余命宣告を受けてから、母は2年半ほど生きました。喜ばしいことですが、想像より長い闘病期間に金銭的な問題やいったん仕事を離れてしまった自分の今後のキャリアへの不安など辛い部分もたくさんありました。

余命は数々の症例を元に導きだす確率的なもので、医師でも高精度な余命を出せるのは、余命1ヶ月~2ヶ月くらいのときだそうです。

うちのように余命宣告より大分長く生きる例もあれば、半年といわれて余裕を持っていたら2ヵ月後に急になくなってしまって、深く後悔しているという方々もたくさんいるようでした。

なので、余命宣告を受けたときは、短かった場合、長かった場合両方を想定して今後のプランを立てること、必要以上に一喜一憂しないことが大切だと思います。

緩和ケアの病院について調べておく

うちの母は癌の治療は大学病院でしていました。大学病院のがん治療は基本的に「治療」のためのもの。

抗がん剤の投与や放射線の照射、手術などを行い、その治療によって受けたダメージのケアをすることが目的です。

癌の治療を一通り行い、やれることがなくなった場合、体力的にこれ以上の治療が受けられない場合、自宅での介護か癌の緩和ケアを行っている病棟への転院をすすめられます。

大学病院での治療もできなくはないそうなのですが、癌の緩和ケアは看護師さんの工数もかかるので、通常の治療をしている病棟だと手が回らない可能性が高く、しっかりケアしてもらえる個室の特別病室への移動が必要になります。特別な個室なので、1日あたりの入院費用がかなり高くなります。(うちが入院していた病院は1日3万~って感じでした)

癌の末期は緩和ケア病棟か自宅介護の2択が一般的

病院の個室での緩和ケアが予算的にきつい…ってなると、緩和ケア病棟のある病院に転院するか自宅での介護の選択になります。

うちは東京23区内に自宅があるのですが、私と弟が通いやすく緊急時にすぐに駆けつけられる立地にある緩和ケアの病院は2,3個しかありませんでした。(3つあったけど、1つは評判が悪く気が進まなかった)

そのどれもが順番待ち状態で、半年程度待つ可能性もあるとのこと。大学病院から緩和病棟への転院か在宅看護を薦められたときは、余命は長くて3ヶ月~4ヶ月。(正確には年末頃にサクラは見ることができないでしょうって言われた)いつ急変して亡くなってもおかしくはない。という状態だったので、緩和ケア病棟での順番待ちという選択はできませんでした。

当時(今から2年弱前)聞いた話では、緩和ケア病棟には、まずエントリーをします。ベッドが空くとエントリー順に連絡が来るそうで、待っている最中でエントリーを取り消すことも可能だそうです。

なので、とりあえず緩和病棟へエントリーをし、そのあとで自宅介護か緩和病院看護か(もしくは個室看護か)をよく検討して、自宅介護や容態の急変よる治療の変更等があった場合は、緩和病棟へのエントリーを取り消すというのが良いと思います。

たくさんの患者さんがいるので、エントリーと取り消す場合は迅速に。

うちの場合は自宅での介護になりました。様々な補助器具をレンタルで自宅に設置して(保険が適用されます)、週2回くらい来るヘルパーさんと在宅に対応していただける医師の方と看護師の方と私と弟とで、何とかできた。って感じです。

在宅介護になって3週間ほどで自宅で看取りました。この選択で良かったな、と思っているんだけど、在宅介護期間がもう少し長くなっていたら、結構辛かったかもなぁ…とも思います。

 

癌に関する情報って意外とネット上にないんだよね。実体験とか。まぁ、本人は亡くなってしまうことが多いだろうし、復活した方も振り返って何かを書くとかなさそうだし、介護している方がその最中はぐったりで書けない。終った後に書くってのもあんまりない…みたいな感じなのかな。と思います。

その他のこともちょいちょい書いていきたいなと思います。何かの際に参考になれば…。

 

ちなみに緩和ケアができる23区内の病院はここを見ると16病院。10個程度しかベッドがない病院も多いので、緩和ケア病棟に入るのはかなり激戦なのです。